Codex ハーネス構築 - 設定・ルール・スキルの全体像
約5分
対象読者: Codex の基本操作を理解し、個人またはチームのリポジトリで安全かつ再現可能な開発フローを設計したい方
前提知識:
- Codex CLI・IDE 拡張・Codex app のいずれかを利用できること
- Git とリポジトリの基本構造を理解していること
Codex を継続的に使うには、毎回長い指示を書くのではなく、リポジトリの規約、権限、再利用可能な手順、検証方法をファイルとして管理する必要があります。Codex ハーネスは、Codex が作業前に読む情報と、作業中に使える機能、作業後に通す検証を一つの運用体系にまとめたものです。
Codex レベルでは、この領域を Level 6: Harness Builder と定義しています。先に手を動かしたい場合は、Level 6 実践で最小構成を作ってから、このセクションで各要素を詳しく設計します。
Codex ハーネスとは
Section titled “Codex ハーネスとは”Codex ハーネスは、主に次の三層で構成します。
project-root/
├── AGENTS.md # エントリーポイントと作業契約
├── shared/ # チーム共通のルール・スキル・ワークフロー
├── .agents/skills/ # Codex が発見するリポジトリスキル
└── .codex/ # Codex 固有の設定・ルール・フック・エージェント
├── config.toml
├── rules/
├── hooks.json
└── agents/AGENTS.md は「何を守るか」、shared/ は「詳しい手順をどこで管理するか」、.codex/ と .agents/ は「Codex がどのように機能を読み込むか」を担当します。重要な規約は Git 管理し、個人の認証情報やローカル状態はリポジトリへ含めません。
このセクションのロードマップ
Section titled “このセクションのロードマップ”| 順序 | ページ | 学ぶ内容 |
|---|---|---|
| 1 | AGENTS.md 階層設計 | グローバル、プロジェクト、サブディレクトリの指示連鎖 |
| 2 | config.toml 設計 | モデル、承認、サンドボックス、プロファイルの設定 |
| 3 | Rules ファイル設計 | サンドボックス外コマンドの許可・確認・禁止 |
| 4 | Commands と Workflows | 対話コマンド、定型プロンプト、非対話実行の使い分け |
| 5 | Skills 設計パターン | SKILL.md と progressive disclosure |
| 6 | Subagents 設計 | 専門エージェントの分担と並列実行 |
| 7 | Hooks 実装 | ライフサイクルイベントでの決定的な自動化 |
| 8 | MCP・Plugins 統合 | 外部ツール、Apps、MCP サーバーとの接続 |
| 9 | Memories 設計 | セッションを越える補助記憶と永続ルールの分離 |
| 10 | テストと検証 | drift 検出、リンク検証、CI での再現性確認 |
| 11 | Plugin Marketplace 公開 | スキルや連携を配布可能なプラグインにまとめる方法 |
設計の基本原則
Section titled “設計の基本原則”- 必須ルールはメモリに置かない:
AGENTS.mdまたは Git 管理された文書を正とします。 - 権限は最小化する: 読み取りだけで済む作業に書き込み権限を与えません。
- 説明と強制を分ける: 方針は Markdown、機械的に防げる制約は Rules・Hooks・CI に置きます。
- 共通資産とアダプターを分ける: 複数エージェントで共有する内容を
shared/に置き、.codex/は Codex 固有の読み込み層として扱います。 - 変更後に検証する: ハーネスは設定ファイルの集合なので、同期漏れや壊れた参照を自動検出します。
このリポジトリ自体が実装例です。AGENTS.md から shared/rules/ を読み、.codex/agents/ は shared/agents/ から生成されます。まず AGENTS.md 階層設計 から読み進めてください。