必要なときだけ読み込む仕組み
対象読者: AIに渡す手順書が増えてコンテキストを圧迫している方、必要なときだけ読み込ませる仕組みを知りたい方
前提知識: スキルとは の基礎
スキルの数が増えると、すべてを常にAIへ渡すことができなくなります。段階的読み込み(progressive disclosure)は、要約だけを常時渡し、必要になった時点で本文を読み込む設計です。
なぜ全部渡さないのか
手順書をすべて渡すと、次の問題が起きます。
| 問題 | 内容 |
|---|---|
| コンテキストの圧迫 | いま必要な指示が、使わない手順に埋もれる |
| 判断の混乱 | 関係のない手順の制約が、現在の作業に干渉する |
| コストの増加 | 毎回、使わない情報の分まで処理する |
10個のスキルがあっても、1回の作業で実際に使うのは1〜2個です。残り8個は渡すだけ損になります。
2段階の構成
graph LR
Always["常時渡す\n名前 + いつ使うかの要約"] --> Judge["AIが判断"]
Judge -->|該当する| Load["本文を読み込む\n手順の詳細"]
Judge -->|該当しない| Skip["読み込まない"]- 常に渡す部分 — スキルの名前と、何をするもので・どんなときに使うかの1〜2行
- 必要時に読む部分 — 実際の手順、判断基準、参照する具体例
要約の書き方が成否を決める
段階的読み込みでは、要約が唯一の判断材料になります。ここが曖昧だと、必要な場面で読み込まれず、スキルが存在しないのと同じになります。
# 読み込まれない要約
記事作成を支援する
# 読み込まれる要約
docs 記事を新規作成するときに使う。
フロントマターの必須項目、内部リンクの書き方、確認手順を含む。
ブログ記事には使わない。ツールの説明文と同じで、「使わない場面」まで書くと精度が上がります。
本文も階層にできる
手順が長い場合は、本文をさらに分けます。基本手順だけを本文に置き、詳細な事例や例外処理は別ファイルにして、必要なときだけ参照させます。
- 本文:通常のケースで必要な手順
- 参照ファイル:例外処理、詳細な事例、テンプレート
まとめ
- 段階的読み込みは、要約だけを常時渡し、本文は必要時に読み込む設計
- スキルが増えるほど、全部渡す方式は成立しなくなる
- 要約に「何をするか」と「いつ使うか・いつ使わないか」を書く
- 手順が長い場合は本文をさらに階層化する
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