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Codex・Claude Codeの/goalと/planの使い分け

パステルのリング惑星と軌道を背景に「Codex・Claude Codeの/goalと/planの使い分け」を配置した記事カバー パステルのリング惑星と軌道を背景に「Codex・Claude Codeの/goalと/planの使い分け」を配置した記事カバー

この記事で学べること

  • 作業方法の確定状況と、修正・検証を繰り返す必要性に応じた/planと/goalの使い分け
  • CodexとClaude Codeで異なる操作・完了判定と、依頼文の書き方
  • 継続する範囲の上限、人の承認、停止条件の決め方

/planと/goalの使い分けの基本

CodexとClaude Codeは、AIへ文章やコードの編集と確認を依頼できる道具です。一続きの会話と作業をセッションと呼びます。作業を頼むとき、先に進め方を相談したい場合と、決めた方針に沿って修正・検証を続けてほしい場合があります。前者には/plan、後者には/goalが向いています。判断の基準は、作業方法が決まっているか、複数ターン(AIが回答や作業を行うひと区切り)にわたって続ける必要があるか、の2点です。

例えば、古い記事を新しい形式へ移す場合、編集の順序や変更してはいけない箇所が決まっていなければ、まず/planで計画を作ります。人がその計画を承認した後、修正と検証を繰り返す作業を/goalへ引き継ぎます。

ここでは、両製品でのコマンドの動作、向く作業と向かない作業、依頼文の例を扱います。利用量の上限と人による確認も含め、自分の作業でどちらを使うか判断できるようにします。

/planと/goalの役割・成果物の違い

/planでは、AIが変更前に必要な情報を調べ、作業方法を計画にまとめます。/goalでは、合意した目的を引き継ぎ、完了条件を満たすまで複数ターンにわたって作業を続けます。Planで確認する成果物は計画、Goalで確認する成果物は検証済みの変更や文書です。

次の表は、各段階でAIに任せることと、人が確認することの違いを示しています。表にある受け入れ条件は、人が成果物を受け入れるために満たすべき基準です。

観点/plan/goal
答える問い何を、どの順序で、どのリスクに注意して行うか何を完了状態として、どこまで継続するか
主な段階調査、方法の比較、変更範囲の確認文書やコードの変更、繰り返しの修正と確認
人の確認点方針、範囲、受け入れ条件を承認する例外、権限が必要な操作、最終成果物を承認する
終了状態実行可能でレビュー済みの計画テスト、数値、件数、成果物で確認できる結果
単独で使う例設計案の比較だけが必要承認済みの方法による、古い記事形式から新形式への書き換え
併用する例複雑な作業の方法を先に固める承認した計画を検証可能な完了条件まで実行する
この表は横方向にスクロールできます。キーボードでは、表にフォーカスして左右の矢印キーを使用してください。

同じ作業でも、計画を確認する段階で/planを使い、承認した内容を実行する段階で/goalを使えます。計画と実行を分けることで、人が何を承認するのかも明確になります。

/goalの完了条件と製品ごとの動作

/goalは、コーディングエージェント(依頼に応じてコードや文書を編集し、結果を確認するAI)に、継続して取り組む目標と停止条件を設定するコマンドです。通常の依頼より長く作業を続けさせるため、依頼する内容に加えて「何を確認できたら完了なのか」を先に決めます。

CodexとClaude Codeでは、目標の操作方法と完了の判定方法が異なります。

項目CodexClaude Code
主な役割作業中のチャットに、継続して取り組む目標を設定する完了条件を満たすまでターンを続ける
基本操作設定、表示、編集、一時停止、再開、解除設定、表示、解除
終了判定Goal本文を最初の依頼と完了条件として進捗を判断各ターン後に別の小型AIが会話記録を評価
向く規模1回の依頼より大きく、終わりが決まっていない仕事一覧より小さい作業複数回のやり取りを要し、会話上の証拠で完了を確認できる作業
この表は横方向にスクロールできます。キーボードでは、表にフォーカスして左右の矢印キーを使用してください。

CodexのGoal

ChatGPTデスクトップアプリのCodexでは、/goalから目標を設定します。状態は入力欄の上にあるGoalの進捗欄で確認します。Goal本文は最初の依頼であると同時に、完了を判断する基準にもなります。設定後は編集、一時停止、再開、解除ができ、コードの移し替え、動作を保ったまま内部構造を大きく整理する作業、実験、試作品、採点結果を使った改善などに使えます。[1][2]

Claude CodeのGoal

Claude Codeでは、/goal <condition>で完了条件を設定します。各ターンの終了後、別の小型AIが条件を確認し、未達なら次のターンを開始します。[3] 1セッションにつき有効にできるGoalは1つです。[3] 条件を満たした場合のほか、達成不能と判断された場合や利用者の対応が必要なエラーでも目標が解除されます。停止だけで完了と判断せず、表示と会話の理由を確認します。[3]

完了を確認するAIは、ファイルを読んだりコマンドを実行したりしません。会話に示された情報だけで判定するため、作業を行うClaude自身が、テスト結果や確認コマンドの出力を会話に示す必要があります。[3]

/goalを設定しても、AIに許可する操作は変わりません。許可されていない操作が必要になれば、通常どおり人の承認を待ちます。[3]

/planでの事前調査と計画の確認

/planは、文書やコードの変更を始める前に、AIへ計画の作成を依頼するコマンドです。AIは調査結果、選択肢、作業の順序、検証方法をまとめ、人が方針を確認できるようにします。何を実現するかという要件まで、自動で確定するものではありません。

CodexのPlan

ChatGPTデスクトップアプリのCodexでは、/planでアクティブなチャットをPlan mode(文書やコードの変更前に計画を検討するモード)へ切り替えます。[2]

公式リファレンスは、Plan modeの目的を文書やコードの変更前に実行計画を提案させることだと説明しています。[2] 対象ファイル、守るべき制約、既に決まっていること、未決定のことを最初に伝えると、計画に含める範囲を明確にできます。

Claude CodeのPlan

一方、Claude Codeでは/plan [description]でPlan modeへ入ります。[4] このモードでは、Claudeがファイルを読み、調査用コマンドを実行し、計画を作ります。通常はコードを編集せず、計画を承認した後に選択した権限モードへ移って文書やコードの変更を始めます。[5]

文字だけで操作する画面ではShift+Tab、コード編集画面やデスクトップアプリではモード選択から切り替えられます。計画を承認する前に、追加調査を依頼したり、計画を直接編集したりすることもできます。[5]

ただし、対話型ターミナル(文字を入力して操作する対話画面)でbypassPermissions(操作前の権限確認を省略する設定)が利用可能な場合は、Plan modeでも編集の禁止が強制されません。「計画中はコードを変更させない」ためにPlan modeを使う場合は、この組み合わせを避ける必要があります。[5]

作業の状況別に見るコマンドの選び方

作業方法が決まっているか、修正と検証を繰り返す必要があるかを確認すると、次のように選べます。

状態推奨理由
方法も完了条件も明確で、1回で終わる通常の依頼モードを切り替える利点が小さい
方法は未確定だが、実行はまだ不要/plan選択肢と影響範囲をレビューできる
方法は承認済みで、複数回の修正と検証が必要/goal完了条件を維持して反復できる
方法が未確定で、実行も長い/plan → 承認 → /goal設計判断と継続実行を分離できる
時刻や間隔で再実行する指定した時刻や間隔で繰り返す処理目標や計画ではなく時間が再開条件になる
元に戻せない操作を含むPlanとGoalを準備まで使い、人が実行人が確認する境界を維持できる
この表は横方向にスクロールできます。キーボードでは、表にフォーカスして左右の矢印キーを使用してください。

/goalが向く作業の条件

本記事では、次の6条件がそろう作業を/goalの候補とします。これは公式仕様を踏まえた、本記事独自の判断用チェックリストです。

  1. 通常の1ターンでは終わらない: 調査、修正、検証を複数回繰り返す
  2. 目的を1つに絞れる: 複数の無関係な依頼を含めない
  3. 完了を確認できる: テスト結果、処理の成功・失敗を示す値、件数、スコアなどで判定できる
  4. 必要な検証を実行できる: AIが必要なファイル、確認操作、作業記録を利用できる
  5. 途中の判断を委ねられる: 毎回、人が製品要件や設計方針を決めなくても進められる
  6. 続ける範囲に上限を設けられる: ターン数、時間、試行回数、変更範囲のいずれかで制限できる

判断で重視するのは、作業時間よりも、結果を検証できるかどうかです。数時間かかる作業でも、完了条件が「十分に良くする」だけでは、AIがいつ止めるべきか判断しにくくなります。作業量が多くても、同じテストの合格を基準にできれば、Goalに任せやすくなります。この考え方は、検証結果を基に修正を繰り返すコーディングエージェントの自己修復ループとも共通します。

PlanとGoalの依頼テンプレート

Planに記載する判断事項・制約・検証方法

Planの依頼文には、調査する範囲、決める事項、比較する案、検証方法、人が承認する事項を分けて書きます。「まだ変更しない」と明示すれば、文書やコードの変更を始めずに計画の確認へ集中できます。

/plan [目的]を実現する方法を調査して計画する。まだ変更は行わない。
[対象ファイル、資料、仕様]を確認する。
採用案、不採用案と理由、影響範囲、実行順序を示す。
[テスト、レビュー、測定値]を受け入れ条件にする。
[権限、公開、削除、要件判断]は人の承認点として分ける。
不明点は推測で確定せず、計画の未決事項として示す。

Goalに記載する目的・完了条件・停止条件

Goalの依頼文は、目的、検証方法、守るべき制約、停止条件の4要素で書けます。OpenAIの長時間作業ガイドも、目的、変更禁止範囲、検証方法、停止条件を明確にするよう案内しています。[1]

/goal [1つの目的]を達成する。
完了条件は[コマンド、測定値、件数、成果物]で確認する。
[変更禁止範囲、既存の動作、許可された操作の範囲]を維持する。
[人の判断が必要な条件]では停止して報告する。
[ターン数、時間、試行回数]の上限でも停止する。

計画ファイルを使う場合も、「計画ファイルに沿って文書やコードを変更する」だけで終わらせず、受け入れ条件をGoal側または計画内に残します。方法が未確定で、実行時には変更と検証を繰り返す作業では、/planで方法を決め、人が範囲を確認したあとに/goalへ切り替える順序が選択肢になります。

継続実行の上限と人が確認する停止条件

/goalで作業を続けさせても、AIに許可する操作は増えません。Codexではsandbox(読み書きできる場所やネットワークを制限する実行環境)とapproval policy(操作前に承認を求める条件)、Claude Codeでは権限ルールなどで実行範囲を管理します。[7][9] 指示文に禁止事項を書くことに加え、製品側の権限設定も確認します。

管理する上限は、費用・利用量、AIへ渡す会話や資料の量、試行回数や時間です。回答の品質は、これらとは別にテストやレビューで確認します。[6][8] 使うAIの選び方と費用管理の詳しい考え方は、企業向けAIコーディングツールのコスト管理で扱っています。

次の場合はAIを止め、人が継続・変更・中止を判断します。

  • 計画の前提、変更範囲、合格基準を変える必要がある
  • 利用量、時間、ターン数、試行回数の上限に達した
  • 機密データ、未承認の外部サービス、追加権限が必要になった
  • 公開、送信、購入、削除、データ更新など、外部へ影響する操作へ進む
  • 指定回数の検証に失敗し、原因を特定できない

機密性の高い作業は自律継続の対象から外し、計画の段階で人が実行を管理する手順に切り替えます。計画の承認は、その後に発生するすべての操作への一括承認ではありません。終了時には、人が差分と検証結果を確認します。

まとめ:方法が未確定なら/plan、反復作業には/goal

進め方を先に検討する作業には/plan、承認した方針に沿って修正と検証を繰り返す作業には/goalが向いています。併用する場合は、計画の承認、必要な場面での確認、検証後の最終判断を人が担います。Goalには、完了を確認する基準、変更してはいけない範囲、承認が必要な操作、利用量の上限、停止条件を明記します。

1回で終わる作業は通常の依頼で十分です。進め方が決まる前に外部へ影響する操作が必要な場合や、機密性の高い作業では、人の判断と実行管理を優先します。

本記事は一般的な情報整理であり、法的助言ではありません。実務判断は専門家に確認してください。

参考文献

  1. OpenAI, Follow a goal, ChatGPT Use Cases
  2. OpenAI, Slash commands, ChatGPT Learn
  3. Anthropic, Keep Claude working toward a goal, Claude Code Docs
  4. Anthropic, Commands, Claude Code Docs
  5. Anthropic, Choose a permission mode, Claude Code Docs
  6. OpenAI, Cost optimization, OpenAI API Docs
  7. OpenAI, Agent approvals & security, ChatGPT Learn
  8. Anthropic, Manage costs effectively, Claude Code Docs
  9. Anthropic, Configure permissions, Claude Code Docs

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