ブログ執筆AIの設定方法:my-blog-writing SKILLで著者の声とトーンを定義したこと
はじめに
AIにブログ記事を書かせると、内容は正確でも「誰が書いたかわからない文章」になることがあります。どこか他人事のような語り口、誰にでも当てはまる汎用的な表現、著者固有の視点や経験が見えない文体です。この状態を改善するために、my-blog-writing SKILL というファイルを作り、AIがブログ記事を書くときの著者の声とトーンを定義しました。
SKILL.mdの一般的な設計方法はSKILL.mdでAIの専門タスクを定義するに分け、この記事ではブログ執筆に固有の著者ボイス、禁止表現、確認項目だけを扱います。
my-blog-writing SKILLとは何か
my-blog-writing SKILLは、AIがブログ記事を書くときの手順・文体・禁止表現・確認事項を定義したファイルです。
料理のレシピに近い考え方で、「このサイトのブログ記事を書くとき、何をどういう手順で、どんな表現を使い、何を避けて、最終的にどういう形式で出力するか」をファイルとして記述しています。AIがこのファイルを参照してから記事を書くことで、毎回の会話で文体や表現のルールを説明し直す必要がなくなります。
スキルファイルに定義した内容
著者の視点
「著者を指す場合は必ず『私』を使う。記事本文で著者名を三人称で書かない」というルールを最初に定義しました。
スキルファイルを作る前、AIが記事を書くと「Shioriは〜を検討しました」「著者は〜と判断しています」という三人称表現が混入することがありました。記事の著者として書くときは一人称の「私」だけを使うというルールを明示してから、この問題が解消されました。
文体の定義
日本語は「敬体(です・ます調)で一貫させる」、英語は「一人称は I のみで、we/our/us は使わない」を定義しました。
敬体は明示しないと、記事の途中で常体(だ・である調)が混入することがあります。また英語では、著者一人の視点なのに “we” が使われる問題が頻繁に発生していました。これをルールとして定義してから、文体の揺れが大きく減りました。
禁止表現リスト
次のカテゴリを禁止表現として定義しています。
- 誇張表現:「革命的な」「圧倒的な」「魔法のように」
- 口語副詞:「さくっと」「ざっくり」「がっつり」
- 比喩的な危険表現:「落とし穴」「地雷」「沼」
- 個人ブログ的なタイトルパターン:「〜してみた」「〜にはまった」
- 命令型・挑発型タイトル:「〜するのをやめる」「〇〇の真実」
これらをリストとして定義したことで、記事生成後に個別チェックしなくても、生成段階でこれらの表現が入りにくくなりました。
E-E-A-Tのチェックリスト
E-E-A-T(Experience・Expertise・Authoritativeness・Trustworthiness)は、記事の信頼性を評価する基準です。スキルファイルには、各要素について記事に含めるべき内容をチェックリストとして定義しています。
特に重視しているのは「Experience(経験)」の項目です。「実際に体験していないことを体験したように書かない」「調査・情報整理と実体験を区別した表現を使う」というルールを明示しています。
スキル定義の前後での変化
スキルファイルを作る前は、記事を生成するたびに「敬体で書いてください」「誇張表現を避けてください」「著者一人称は『私』のみにしてください」という指示を毎回追加していました。指示の一部を省略すると、その部分の品質が下がる問題もありました。
スキルファイルを定義してから、毎回の指示が「my-blog-writing SKILLを参照して記事を書いてください」だけになりました。スキルファイルを参照すればすべてのルールが適用されるため、指示の省略による品質のばらつきがなくなりました。
また、スキルファイルはリポジトリにファイルとして保存されているため、更新履歴を管理できます。「誰かがルールを追加・変更したとき、それ以降の記事から適用される」という管理がしやすくなりました。
まとめ
my-blog-writing SKILLは、著者の視点・文体・禁止表現・E-E-A-Tのチェックリストを定義したファイルです。スキルファイルを参照することでAIが記事を書くときの基準が統一され、毎回の指示内容を繰り返す必要がなくなります。「どんな記事を書いても同じ著者らしさが出る」という状態を、ファイルとして定義して管理するのが、このスキルファイルの設計意図です。