Marketplace 公開 — スキル・エージェントをコミュニティと共有する
読了 10分 + 実践 45分
ハーネスの構成要素(スキル・エージェント・コマンド)は、GitHub を通じてコミュニティと共有できます。このページでは、公開用パッケージの構造要件・README テンプレート・公開フロー・インストール手順を実践演習を通じて学びます。
Marketplace とは何か
Section titled “Marketplace とは何か”Marketplace(マーケットプレイス)とは、Claude Code のスキル・エージェント・コマンドをコミュニティと共有するための仕組みです。現時点では GitHub のパブリックリポジトリが主要な配布チャネルです。将来的には公式の登録・検索機能の整備が進む予定です。
Marketplace を使うと次のことが可能になります。
- 自分が構築したスキルやエージェントを他のチームや個人が再利用できる
- コミュニティが公開したスキルを自分のハーネスに追加できる
- ハーネスの設計パターンを具体的なコードとして参照できる
公開できるもの
Section titled “公開できるもの”| 種類 | 説明 | ファイルパス |
|---|---|---|
| スキル | SKILL.md による Claude の動作定義 | skills/<name>/SKILL.md |
| エージェント | サブエージェントのスペック | agents/<name>.md |
| コマンド | スラッシュコマンド定義 | commands/<name>.md |
| ハーネス全体 | 上記すべてをまとめたパッケージ | harness リポジトリ全体 |
単体スキルの共有から、ハーネス全体のテンプレートまで、粒度は用途に応じて選択できます。初公開の場合は1スキルまたは1エージェントから始めることを推奨します。
仕組み: パッケージ構造の要件
Section titled “仕組み: パッケージ構造の要件”公開用リポジトリの推奨ディレクトリ構造は次のとおりです。
my-claude-skill/
├── README.md # 必須: スキルの説明・使い方・インストール方法
├── SKILL.md # 単体スキル公開の場合はリポジトリルートに置く
├── skills/ # 複数スキルをまとめる場合
│ └── my-skill/
│ └── SKILL.md
├── agents/ # エージェントファイル
│ └── my-agent.md
├── commands/ # コマンドファイル
│ └── my-command.md
└── package.json # バージョン管理(任意)必須ファイルは README.md のみです。スキル・エージェント・コマンドの実体ファイルがあれば、あとは用途に応じてディレクトリを追加します。package.json はバージョン管理に使えますが必須ではありません。
README.md の必須項目
Section titled “README.md の必須項目”README.md は、ユーザーが「このスキルが何をするか」「どうインストールするか」を理解できる唯一の文書です。次のテンプレートを使って書きます。
# スキル名
## 概要
このスキルが何をするか(2-3文)。対象読者・ユースケースを明記する。
## インストール
1. このリポジトリをクローンする
```bash
git clone https://github.com/<your-name>/<repo-name>- スキルファイルを
shared/skills/<name>/にコピーするcp <repo-name>/SKILL.md shared/skills/<name>/SKILL.md npm run harness:syncを実行するnpm run harness:sync && npm run harness:check
Claude Code で「〇〇して」と入力するとこのスキルが自動的にトリガーされます。
[必要な環境変数・前提条件があればここに記載]
動作確認環境
Section titled “動作確認環境”- Claude Code: 1.x 以降
- OS: macOS / Linux
MIT
---
## ベストプラクティス
### README は使う人の視点で書く
インストール手順はコマンドを一行ずつ示し、初めて使う人が迷わない粒度で書きます。「`shared/` ディレクトリがある前提で進める」など、ハーネスの知識が必要な場合は前提条件として明示します。
### バージョンを Git タグで管理する
```bash
git tag v1.0.0
git push origin v1.0.0タグを切ることで、ユーザーが特定のバージョンを参照・固定できるようになります。README.md にインストール済みバージョンを記録しておくと、後で更新するときに差分が明確になります。
secrets を絶対に含めない
Section titled “secrets を絶対に含めない”SKILL.md・agents/・commands/ に API キー・トークン・個人情報を書いてはいけません。環境変数として外部から渡す設計にし、README に必要な環境変数名だけを記載します。
ライセンスを明示する
Section titled “ライセンスを明示する”LICENSE ファイルをリポジトリルートに置き、README にライセンス種別を記載します。ライセンスが不明なスキルはチームや企業が安心して使えません。MIT または Apache-2.0 が一般的な選択肢です。
シンプルに始める
Section titled “シンプルに始める”初公開は1スキルまたは1エージェントから始めます。複雑なパッケージは README が長くなり、インストールが難しくなります。まず使ってもらえる状態を作ることが最優先です。
Step 1: 公開用ディレクトリを作成する
Section titled “Step 1: 公開用ディレクトリを作成する”このリポジトリで構築した security-review エージェントを公開用にパッケージングします。プロジェクトルートと同じ階層に公開用ディレクトリを作成します。
mkdir -p ../my-security-review-agent/agents✅ 確認:
ls ../my-security-review-agent/を実行してagents/ディレクトリが表示されれば作成成功です。
Step 2: エージェントファイルをコピーし README を作成する
Section titled “Step 2: エージェントファイルをコピーし README を作成する”shared/agents/security-review.md を公開用ディレクトリにコピーします。
cp shared/agents/security-review.md ../my-security-review-agent/agents/次に、上記のテンプレートを参考に ../my-security-review-agent/README.md を作成します。概要・インストール手順・使い方・ライセンスの各セクションを埋めます。
✅ 確認:
ls ../my-security-review-agent/を実行してagents/とREADME.mdの両方が表示されれば、パッケージングの準備が整っています。
Step 3: 別プロジェクトで手動インストールして動作確認する
Section titled “Step 3: 別プロジェクトで手動インストールして動作確認する”別のプロジェクト(またはテスト用の一時ディレクトリ)で、作成したパッケージをインストールして動作を確認します。
# テスト先プロジェクトのルートで実行する
cp path/to/my-security-review-agent/agents/security-review.md ./shared/agents/
npm run harness:sync && npm run harness:checkClaude Code を起動して、security-review エージェントが認識されることを確認します。
✅ 確認:
harness:check passedが表示され、Claude Code でエージェントが参照できれば動作確認完了です。
Step 4: GitHub に公開する
Section titled “Step 4: GitHub に公開する”動作確認が完了したら、GitHub のパブリックリポジトリとして公開します。
cd ../my-security-review-agent
git init
git add .
git commit -m "Initial release: security-review agent"
git remote add origin https://github.com/<your-name>/claude-security-review-agent
git push -u origin main
git tag v1.0.0
git push origin v1.0.0✅ 確認: GitHub のリポジトリページで
agents/security-review.mdとREADME.mdが表示され、v1.0.0タグが付いていれば公開完了です。
このページでは、Claude Code ハーネスの構成要素をコミュニティと共有するための手順を学びました。公開の要点を整理します。
- 公開の最小単位は README.md とスキル・エージェント・コマンドのいずれか1ファイル
- secrets を含めない・ライセンスを明示する・タグでバージョン管理する が公開の基本原則
- README は使う人の視点で書き、コマンドを一行ずつ示す
- 初公開は1スキルから始め、シンプルさを優先する
ハーネス構築セクション 全体のまとめ
Section titled “ハーネス構築セクション 全体のまとめ”このセクション「Claude Code ハーネス構築」では、11 のトピックを通じてハーネスの設計・実装・検証・共有の全工程を学びました。
| トピック | 学んだこと |
|---|---|
| 概要 | 三層構造(CLAUDE.md・shared/・.claude/)とハーネスの目的 |
| CLAUDE.md 階層設計 | エントリーポイントの設計と Non-Negotiable Rules の宣言方法 |
| Settings JSON 設計 | 権限・フック・MCP の設定と安全な allow リストの管理 |
| Rules ファイル設計 | 安全・品質ルールの宣言と命名規則 |
| カスタムコマンド深掘り | 再利用可能なコマンドの設計パターン |
| Skills 設計パターン | SKILL.md のフォーマットと1スキル1責務の原則 |
| Agents スペック設計 | サブエージェントの役割・制約・ツール制限の定義 |
| Hooks 実装 | ライフサイクルフックによる自動化・バリデーション |
| MCP Plugins 統合 | ローカル・リモート MCP サーバーの設定と認証情報の管理 |
| Memory システム設計 | 4 種別のメモリと MEMORY.md インデックスの設計指針 |
| ハーネスのテストと検証 | drift 検出・CI バリデーションの自動化 |
| Marketplace 公開(本ページ) | スキル・エージェントのパッケージングと GitHub での公開 |
ハーネスは「一度設定したら終わり」ではなく、プロジェクトの成長に合わせて育てていく仕組みです。定期的な harness:check・ルールのレビュー・スキルの更新を習慣にすることで、Claude Code はプロジェクトの変化に追従し続けます。
次のステップ
Section titled “次のステップ”- Claude Code 公式ドキュメントでエコシステムの最新情報を確認する
- 作成したスキルを Claude Code コミュニティ(Discord など)に共有して、フィードバックを得る
- ハーネスの設計をチームの他のメンバーに展開し、共同メンテナンス体制を整える
よくある質問
Section titled “よくある質問”Q: Marketplace は現時点で正式に存在しますか?
A: 2026年5月時点では、公式の中央集権型マーケットプレイス(審査・検索機能付き)は整備されていません。現状では GitHub のパブリックリポジトリが主要な配布チャネルです。Claude Code の公式ドキュメントや Discord チャンネルで最新情報を確認してください。
Q: 他人が公開したスキルを安全に使うにはどうすればよいですか?
A: インストール前に SKILL.md の内容を必ず確認します。スキルファイルは Claude へのプロンプトとして機能するため、悪意のある指示が含まれている可能性があります。信頼できる公開者のリポジトリを使うか、コードレビューと同じ感覚で内容を精査してからインストールします。インストール後は harness:check で設定の整合性を確認します。
Q: 公開したスキルを更新したとき、利用者はどうすれば最新版を取得できますか?
A: Git リポジトリをクローンしている場合は git pull で最新版を取得し、再インストール手順を実行します。バージョンタグを切っている場合は git checkout v2.0.0 で特定バージョンを指定できます。README の変更履歴セクションに更新内容を記載すると、利用者が更新の影響を判断しやすくなります。
Q: ハーネス全体を公開するリスクはありますか?
A: settings.json に含まれるシークレット・個人のメモリファイル・プロジェクト固有のルールが含まれていないかを必ず確認します。.gitignore で除外すべきファイルを設定し、git diff で公開対象を確認してから push します。secrets が含まれていた場合は、GitHub の secret scanning 機能が検出する場合がありますが、事前の確認が最善の対策です。
このページの外部仕様・背景情報は、参考文献を参照してください。[1][2]
- Anthropic, Claude Code documentation
- Anthropic, Claude API documentation