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Claude Managed Agents 入門

対象読者: マネージドなエージェント実行基盤を検討している開発者・AIエンジニア・プラットフォーム担当者

Claude Managed Agents は、Anthropic が提供するマネージドなエージェント実行基盤です。自前でエージェントループ、ツール実行、サンドボックス、セッション管理を組み立てずに、Claude に長時間・非同期のタスクを実行させるためのAPIとして使います。2026年7月時点ではベータで、Managed Agents API には managed-agents-2026-04-01 beta header が必要です。[1]


Claude Managed Agents とは

エージェント(AIエージェント)とは、指示に従って自律的にタスクをこなすAIプログラムのことです。たとえば「毎朝8時に売上データを集計してSlackに送る」「お問い合わせフォームの内容を読んで担当者に振り分ける」といった処理を、人が操作しなくても自動で実行します。

従来、このようなエージェントを動かすには、自分でサーバーを用意し、ツール実行、ファイル状態、会話履歴、失敗時の制御を実装する必要がありました。Claude Managed Agents は、その実行基盤を Anthropic 管理のクラウドサンドボックス、または自社管理のセルフホストサンドボックスとして扱えるようにします。[1]

graph TD
  USER[ユーザー\n(エージェントを定義)] --> CONSOLE[Anthropic Console\nまたは API]
  CONSOLE --> MANAGED[Claude Managed Agents\n実行基盤]
  MANAGED --> CLAUDE[Claude モデル\n(推論・生成)]
  MANAGED --> TOOLS[外部ツール\n(Slack・DB・API等)]
  MANAGED --> MONITOR[モニタリング\n(ログ・成功率)]

  style MANAGED fill:#e8f4fd,stroke:#4a9eda

一言でまとめると: Managed Agents は「長時間・非同期の Claude エージェントを動かすためのマネージド実行基盤」です。


主な機能

Agent・Environment・Session・Events

Claude Managed Agents は、次の4つの概念を中心に設計されています。[1]

概念役割
Agentモデル、システムプロンプト、ツール、MCPサーバー、Skills の定義
Environmentセッションをどこで実行するかの設定。クラウドサンドボックスまたはセルフホストサンドボックス
Session特定のタスクを実行するエージェントの実行単位
Eventsユーザー入力、ツール結果、ステータス更新など、アプリケーションとエージェント間で交換されるメッセージ
この表は横方向にスクロールできます。キーボードでは、表にフォーカスして左右の矢印キーを使用してください。

スケジューリング

Managed Agents は、スケジュールされたデプロイにも対応します。定期的な調査、レポート生成、コードベース確認など、分単位から時間単位で走る作業に向いています。[1]

組み込みツール

Managed Agents では Claude が次の組み込みツールを使えます。[1]

  • Bash
  • ファイル操作(read / write / edit / glob / grep)
  • Web search / fetch
  • MCPサーバー

セッション操作とストリーミング

アプリケーションはセッションを開始し、Events を送信し、Server-Sent Events(SSE)で進行中の出力を受け取ります。途中で追加指示を送って方向転換したり、実行を中断したりできます。[1]


具体的なユースケース

長時間の調査・レポート作成

Managed Agents は、複数のWeb検索、ファイル確認、コマンド実行を組み合わせる長時間タスクに向いています。たとえば、売上データや公開情報を読み取り、調査結果をファイルとして残すような処理です。[1]

graph LR
  START[Session開始] --> READ[ファイル・Web情報を取得]
  READ --> ANALYZE[Claudeが分析]
  ANALYZE --> WRITE[結果をファイルへ出力]
  WRITE --> STREAM[SSEで進行状況を返す]

非同期の問い合わせ分類

sequenceDiagram
  participant APP as 自社アプリ
  participant AGENT as Managed Agents
  participant CLAUDE as Claude
  participant API as チケットAPI

  APP->>AGENT: Sessionを開始
  AGENT->>CLAUDE: カテゴリ分類を依頼
  CLAUDE-->>AGENT: 分類結果を返す
  AGENT->>API: 結果を外部システムへ渡す
  AGENT-->>APP: イベントストリームで状態を返す

自社アプリケーションからセッションを開始し、問い合わせ本文、利用可能なツール、出力形式を与えます。Claude はツールを使いながら分類や要約を行い、アプリケーションはイベントストリームで進行状況を受け取ります。[1]

定期実行が必要なエージェント作業

Managed Agents は、scheduled deployments による recurring agent runs をサポートします。毎週の調査、リポジトリ確認、レポート更新など、明確な周期を持つエージェント作業に使います。[1]


他のエージェントツールとの比較

Claude Managed Agents vs Claude Agent SDK

最も混同しやすい比較です。どちらも「Claude を使ったエージェント」ですが、対象ユーザーと提供形態が異なります。

比較軸Claude Managed AgentsClaude Agent SDK
提供形態Anthropic が提供するマネージドな実行基盤Python / TypeScript から使うSDK
中心機能Agent、Environment、Session、Events、サンドボックスClaude Code と同じエージェントループ、組み込みツール、Hooks、MCP、権限、セッション
向いている用途長時間・非同期タスク、状態を持つセッション、スケジュール実行アプリケーションに組み込むカスタムエージェント
実行環境Anthropic 管理のクラウド、またはセルフホストサンドボックス自分のアプリケーション実行環境
主な対象エージェント実行基盤をマネージドにしたい開発チームエージェントをコードで細かく制御したい開発者
この表は横方向にスクロールできます。キーボードでは、表にフォーカスして左右の矢印キーを使用してください。

Claude Managed Agents vs Claude Code

比較軸Claude Managed AgentsClaude Code
実行環境マネージドなサンドボックスターミナル、IDE、デスクトップ、Web
主な用途長時間・非同期エージェント実行開発者が対話しながら進めるコーディング作業
制御方法API の Session / EventsClaude Code の会話、ツール、設定、Hooks
状態管理セッション履歴とサンドボックス状態をサーバー側で保持ローカルの作業ディレクトリとClaude Codeセッション
この表は横方向にスクロールできます。キーボードでは、表にフォーカスして左右の矢印キーを使用してください。

始め方

  1. Claude API key を用意します。
  2. Managed Agents API で Agent を作成し、モデル、システムプロンプト、ツール、MCPサーバー、Skills を定義します。
  3. 実行先の Environment を作成します。
  4. Agent と Environment を指定して Session を開始します。
  5. Events を送信し、SSE でレスポンスをストリーミングします。[1]

いつ Managed Agent を選ぶべきか

Managed Agents が向いているケース

  • 長時間・非同期で複数ツールを使うタスク
  • サンドボックス、ツール実行、会話履歴、ファイル状態をマネージドにしたい場合
  • スケジュール実行や状態を持つセッションが必要な場合
  • APIからエージェントの進行状況をストリーミングしたい場合

Managed Agents が向いていないケース

  • 同期的な1回のモデル応答だけで十分な場合
  • エージェントループをアプリケーション内で完全に制御したい場合
  • Zero Data Retention や HIPAA BAA の対象機能でなければならない場合。公式ドキュメントでは、Managed Agents は状態を持つ設計のため、現時点でこれらの対象外とされています。[1]

まとめ

Claude Managed Agents は、長時間・非同期のClaudeエージェントをマネージドな実行基盤で動かしたい場合に向いています。

  • Agent、Environment、Session、Events を中心に構成する
  • Bash、ファイル操作、Web search / fetch、MCPサーバーを組み込める
  • クラウドサンドボックスまたはセルフホストサンドボックスを使える
  • ベータ機能のため、API利用時は beta header とデータ保持条件を確認する

アプリケーション内でエージェントを細かく制御したい場合は Claude Agent SDK、開発者が対話的にリポジトリ作業を進めたい場合は Claude Code を選びます。


関連ページ:


This page in English: Claude Managed Agents

このページの Managed Agents の機能、制限、中心概念は公式ドキュメントを根拠にしています。[1]

参考文献

  1. Anthropic, Claude Managed Agents overview

最新のリリースやアップデートの詳細は、公式サイト・公式ドキュメントを確認してください。

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