Claudeの機能・製品ラインナップ
Anthropic は Claude をさまざまな形態で提供しています。チャット、コーディング、長時間タスク、デザイン、ブラウザ操作、Microsoft 365 連携、マネージドなエージェント基盤、開発者向けSDKなど、用途・技術スタック・チーム規模に応じて最適な製品を選択できます。現行の主要製品・機能は Claude の公式サイトと開発者ドキュメントで確認できます。[1][2][3][4]
製品ラインナップ概要
graph TD
A[Claude製品ラインナップ] --> B[Claude Chat]
A --> C[Claude Code]
A --> D[Claude Cowork]
A --> E[Claude Design]
A --> F[Claude for Chrome]
A --> G[Claude for Microsoft 365]
A --> H[Claude Managed Agents]
A --> I[Claude Agent SDK]
B --> B1[一般ユーザー・ビジネス]
C --> C1[開発者・エンジニア]
D --> D1[チーム・組織]
E --> E1[デザイナー・フロントエンド]
F --> F1[ブラウザ上の作業支援]
G --> G1[Microsoft 365 連携]
H --> H1[長時間・非同期エージェント]
I --> I1[カスタムエージェント開発]Claude Chat
Claude Chat は、claude.com/chat からアクセスできるAnthropicのメインチャットインターフェースです。ブラウザから直接利用でき、コーディング・文書作成・データ分析・学習など幅広い用途に対応します。
主な機能:
- Projects(プロジェクト) — 複数のファイルをアップロードし、会話間でコンテキストを維持できる機能。技術仕様書・議事録・コードファイルなどを参照しながら継続的な作業が可能です。
- Artifacts(アーティファクト) — コード・文書・SVG・HTMLなどの生成物を別ウィンドウで表示・編集できる機能。生成したコードをその場でプレビューしながらイテレーションできます。
- モデル選択 — Claude Fable、Opus、Sonnet、Haiku などを用途に応じて使い分けます。APIで利用できる最新モデルは、モデルページで確認します。
- Research と Memory — Research は複数ステップの調査を支援し、Memory は会話をまたいだ好みや作業文脈の保持に使われます。
- ファイルアップロード — PDF・画像・スプレッドシートなどを直接添付して分析・質問できます。
対象ユーザー: 一般ユーザーから業務利用のビジネスユーザーまで。プログラミング知識不要で、最もすぐ使い始められる入り口です。
Claude Code
Claude Code は、開発者向けのターミナルCLIツール(claude コマンド)です。コードベース全体のファイル構造・依存関係・テスト結果を参照しながら、ファイルの読み書き、テスト実行、gitコマンドの操作を支援します。単なるコード補完ツールではなく、承認設定や実行環境の制約がある場合は、それを前提にタスク全体を段階的に進めるエージェントとして機能します。
主な操作:
- ファイルの読み書きと編集(複数ファイルにまたがる変更も可能)
- テスト実行・結果確認・失敗箇所の修正
- git操作(commit・branch・diff・stash)
- シェルコマンドの実行(npm・cargo・pytest等)
- MCPサーバーを通じた外部ツールとの連携
コア概念
Claude Code を使いこなすには以下の概念を理解することが重要です。
CLAUDE.md(クロードエムディ) とは、プロジェクト固有のルールや文脈を記述するコントラクトファイルです。Claude Code はプロジェクトの CLAUDE.md をコンテキストとして扱い、プロジェクトの概要・禁止事項・利用可能なコマンド・コーディング規約などを参照しやすくなります。チームのルールをこのファイルに集約することで、Claude がプロジェクトの方針に沿って動きやすくなります。ただし、Markdownの指示だけでは権限境界にならないため、確実に止めたい操作はpermission設定、Hooks、CIなどの実行環境側の制御と組み合わせます。
Skill(スキル) とは、Claude Code の機能を拡張する再利用可能な手順・知識の定義です。SKILL.md に説明と手順を書き、関連タスクで候補にするか、ユーザーが /skill-name で明示的に呼び出します。現行の Claude Code では従来のカスタムコマンドも Skills に統合され、.claude/commands/ の既存ファイルも引き続き動作します。[5]
Agent(エージェント) とは、特定の専門知識・ツール・コンテキストを持つサブエージェント定義です。「ドキュメント専門エージェント」「セキュリティレビューエージェント」のように役割を分担し、メインのClaudeから起動して並列実行できます。
Sub Agent(サブエージェント) とは、エージェントが生成する子エージェントです。大規模なタスクを分割し、複数のサブエージェントが並列でタスクを処理するスウォーム(群)アーキテクチャを実現します。
Rules(ルール) とは、安全・品質・スタイルに関するプロジェクト固有の判断基準です。shared/rules/ などのディレクトリに配置し、CLAUDE.md から参照します。「本番デプロイは承認後のみ」「npm run build はレビュー対象」といった運用方針を外部化すると、作業前に確認しやすくなります。実行環境側の制御は、permission設定、Hooks、CIなどの別レイヤーで設計します。
Hooks(フック) とは、Claude Codeの操作イベント(ファイル書き込み前後・コマンド実行前後等)に独自スクリプトをフックして実行する仕組みです。自動テスト実行・ログ記録・変更通知などをフックとして設定できます。
settings.json とは、Claude Codeの設定ファイルです。許可するシェルコマンド・ツール・環境変数・MCPサーバーの接続情報などを定義します。セキュリティポリシーに基づいて操作範囲を制限するために使います。
Command(コマンド) とは、/.claude/commands/ に配置された従来型のカスタムスラッシュコマンドです。現在は Skills が推奨されますが、既存の .claude/commands/ ファイルは同じ呼び出し方で使えます。[5]
graph LR
CLAUDE_MD[CLAUDE.md] --> |起動時読み込み| CC[Claude Code]
SKILL[Skill] --> |自動または /skill-name で呼び出し| CC
RULES[Rules] --> |制約を参照| CC
HOOKS[Hooks] --> |イベントに割り込み| CC
SETTINGS[settings.json] --> |権限・ツール設定| CC
CC --> |生成・起動| AGENT[Agent]
AGENT --> |分割実行| SUBAGENT[Sub Agent]対象ユーザー: ソフトウェアエンジニア・開発者。ターミナル操作に慣れた方向けです。
Claude Cowork
Claude Cowork は、Claude に作業の成果を指示し、Web・デスクトップ・モバイルをまたいで長時間タスクを進めるための作業エージェントです。Claude はブラウザ操作、ファイル整理、調査、デッキ・スプレッドシート・文書作成などを進め、ユーザーは結果を確認して承認します。[1]
主な機能:
- 継続実行 — ラップトップを閉じた後もタスクを継続し、スケジュールされた作業を実行できます。
- 並列作業 — 大きな作業を複数のまとまりに分け、調査・整理・作成を並行して進めます。
- 権限管理 — ユーザーがフォルダや接続ツールを選び、重要な操作では承認を挟めます。Team / Enterprise では管理者が機能アクセスや権限を制御できます。
対象ユーザー: ビジネスチーム・プロダクトチーム・組織単位でのAI活用を検討しているユーザー。
Claude Design
Claude Design は、UIデザイン・プロトタイプ生成を支援するAI機能です。デザインの意図をテキストで説明するだけで、実装可能なコードや視覚的なプロトタイプを生成します。
主な機能:
- UIコンポーネントのコード生成 — テキスト指示からReact・HTML/CSSのUIコンポーネントを生成します。デザインモックアップからすぐに動くコードへ変換できます。
- デザインシステムとの連携 — 既存のデザイントークン(カラー・タイポグラフィ・スペーシング)を参照しながらコンポーネントを生成します。既存ブランドガイドラインとの一貫性を保てます。
- 視覚的なプロトタイプ出力 — Figmaのような視覚的インターフェースで出力を確認しながらイテレーションできます。デザイナーとエンジニアが共通のアウトプットを起点に議論できます。
- アクセシビリティ対応 — ARIAラベル・コントラスト比・キーボードナビゲーションを考慮したコード生成をサポートします。
対象ユーザー: UIデザイナー・フロントエンドエンジニア・プロダクトマネージャー。
Claude for Chrome
Claude for Chrome は、Chrome ブラウザ上で Claude を使い、閲覧中のページを読み取りながら作業を進めるための機能です。Claude Code には別途、ブラウザ操作を行う computer use preview もあります。公開ページの調査、フォーム入力の補助、Web上の作業確認に使えます。[1][2]
主な機能:
- スクリーンショット取得と解析 — ページの現在状態をスクリーンショットとして取得し、内容を解析した上で次の操作を決定します。
- フォーム操作 — Webフォームへの入力・送信・確認画面の処理を自動化できます。繰り返し発生するデータ入力タスクの自動化に適しています。
- 情報収集・Webスクレイピング — 複数ページにまたがる情報収集を自動的に実行します。公開されているWebコンテンツのリサーチ・集計に活用できます。
- セキュリティ考慮 — ブラウザ操作は必ずサンドボックス環境で実行することを推奨します。本番システムや認証情報を扱う操作には特別な注意が必要です。
ユースケース: Webスクレイピング・フォームの自動入力・UIの動作テスト・定型的なWebリサーチ。
対象ユーザー: 自動化エンジニア・QAエンジニア・データ収集業務を担当するユーザー。
Claude for Microsoft 365
Claude for Microsoft 365 は、Microsoft 365 の文書、メール、予定表などの業務コンテキストを Claude から参照し、会議準備、資料作成、情報整理を支援する連携機能です。[1]
主な機能:
- 文書・メール・予定表の参照 — Microsoft 365 内の関連情報をもとに、要約や準備資料を作成します。
- 業務文脈を使った回答 — 組織内の情報を横断して、会議準備や顧客対応の下調べを支援します。
- 管理された接続 — 組織の権限設計に従い、接続できるデータ範囲を管理します。
対象ユーザー: Microsoft 365 を業務基盤として使うチーム・企業ユーザー。
Claude Managed Agents
Claude Managed Agents は、Anthropicが提供するマネージドなエージェント実行基盤です。自前でエージェントループ、ツール実行、サンドボックス、ランタイムを構築せず、Claude がファイル操作、コマンド実行、Web検索、MCP連携などを行う長時間・非同期タスクを実行できます。2026年7月時点ではベータで、Managed Agents API には managed-agents-2026-04-01 beta header が必要です。[3]
主な機能:
- Agent / Environment / Session / Events — モデル、システムプロンプト、ツール、MCPサーバー、Skills を Agent として定義し、実行環境とセッションを分けて管理します。
- クラウドまたはセルフホストのサンドボックス — Anthropic 管理のクラウドサンドボックス、または自社管理のサンドボックスを選択できます。
- 長時間・非同期実行 — 分単位から時間単位の複数ツール呼び出し、状態を持つセッション、スケジュール実行に向いています。
- 組み込みツール — Bash、ファイル操作、Web検索・取得、MCPサーバー連携を使えます。
対象ユーザー: 長時間・非同期のエージェント実行基盤を構築したい開発者・AIエンジニア・プラットフォームチーム。
Claude Agent SDK
Claude Agent SDK は、カスタムAIエージェントをプログラムで構築するためのSDKです。Python・TypeScriptで利用可能で、エージェントの定義・ツール登録・実行管理・マルチエージェントオーケストレーションを実装できます。
主な機能:
- エージェント定義 — システムプロンプト・使用可能ツール・モデル選択をコードで定義します。エージェントの振る舞いを細かく制御できます。
- ツール登録 — 関数・APIコール・データベースクエリなどを「ツール」としてエージェントに登録できます。エージェントが自律的にツールを選択して実行します。
- 実行管理 — エージェントの実行状態・ログ・エラーをプログラムで管理します。長時間実行するエージェントのライフサイクル管理にも対応します。
- Multi-agent オーケストレーション — 複数のエージェントを協調させるオーケストレーター・サブエージェントのパターンを実装できます。大規模タスクの並列分散処理が可能です。
- Claude Code との連携 — Claude Code のエージェント機能もこのSDKを活用しています。ローカル開発環境でのエージェント動作検証にも利用できます。
graph TD
SDK[Claude Agent SDK] --> ORCH[オーケストレーターエージェント]
ORCH --> SA1[サブエージェント A]
ORCH --> SA2[サブエージェント B]
ORCH --> SA3[サブエージェント C]
SA1 --> T1[ツール: Web検索]
SA2 --> T2[ツール: コード実行]
SA3 --> T3[ツール: データベース]対象ユーザー: ソフトウェアエンジニア・AIエンジニア・カスタムエージェントを本番環境に組み込みたい開発者。
製品の選び方
| 用途 | 推奨製品 |
|---|---|
| 気軽にAIと対話したい | Claude Chat |
| コードを書いてもらいたい(ターミナル) | Claude Code |
| チームでAIを使いたい | Claude Cowork |
| UIデザイン・プロトタイプを作りたい | Claude Design |
| ブラウザ上の作業を支援したい | Claude for Chrome |
| Microsoft 365 の業務文脈を使いたい | Claude for Microsoft 365 |
| 長時間・非同期エージェントを運用したい | Claude Managed Agents |
| カスタムエージェントを開発したい | Claude Agent SDK |
FAQ
Q: Claude ChatとClaude Codeの違いは何ですか?
Claude Chat はブラウザで動作するチャット型インターフェースで、コーディング知識なしに使えます。Claude Code はターミナルで動作するCLIツールで、実際のコードベースを操作・実行します。コード生成だけでなく、ファイル編集・テスト・gitコマンドまで自律的に処理する点が大きな違いです。
Q: Claude Agent SDKとClaude Managed Agentsはどう使い分けますか?
Claude Agent SDK は Python / TypeScript で Claude Code と同じエージェントループやツール群をプログラムから使うためのSDKです。Claude Managed Agents は、エージェントの実行基盤とセッション管理を Anthropic 側で提供するAPIです。細かいアプリケーション制御を自前で実装するなら SDK、長時間・非同期タスクの実行基盤をマネージドにしたいなら Managed Agents が向いています。[3][4]
Q: CLAUDE.mdはどのプロジェクトにも必要ですか?
必須ではありませんが、プロジェクト固有のルール(禁止コマンド・コーディング規約・ディレクトリ構造)を定義することで、Claude Code の動作をプロジェクトに最適化できます。チーム開発では特に効果的です。
Q: Claude for Chrome や computer use を使う際のセキュリティリスクは?
Claude がWebページやブラウザ操作に関わる場合、認証情報や機密情報を扱うサイトの自動操作には注意が必要です。アクセス範囲を絞り、重要操作では承認を挟み、実行ログを確認できる状態にします。
このセクションの詳細ガイド
- Claudeモデル比較・選定ガイド — Opus・Sonnet・Haikuの特性とユースケース別の使い分け
- Claude API入門とプロンプトキャッシュ — SDK基礎・コスト構造・キャッシュ戦略
- Claude Code × MCP 連携ガイド — settings.jsonでのMCPサーバー設定と活用パターン
- マルチエージェント設計パターン — Orchestrator-Worker・Pipeline・Specialist Pool・Swarmの4パターン
- Anthropicの安全性哲学とClaude設計 — Constitutional AI・HHH原則・RSPの仕組み
- Claude Managed Agents 入門 — マネージドなエージェント実行基盤・ユースケース・他ツールとの比較
This page in English: Claude Features
Claude の製品ラインナップと各機能名は Claude 公式サイト、Claude Code の実行形態と Skills の仕様は Claude Code 公式ドキュメント、Managed Agents と Agent SDK は各開発者ドキュメントを根拠にしています。[1][2][3][4][5]
参考文献
- Anthropic, Claude
- Anthropic, Claude Code overview
- Anthropic, Claude Managed Agents overview
- Anthropic, Agent SDK overview
- Anthropic, Extend Claude with skills
最新のリリースやアップデートの詳細は、公式サイト・公式ドキュメントを確認してください。