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MCPとは

モデルコンテキストプロトコル(MCP: Model Context Protocol)とは、AIモデルが外部ツール・リソース・環境とシームレスに連携するための標準化されたインターフェースおよびフレームワークです。Anthropicが2024年11月に公開したオープン規格であり、AIアプリケーションが多様なデータソースやツールと一貫した方法で通信できるようにします。

英語しか話せない人が、フランス語・ドイツ語・スペイン語を話す人たちと会話する場面を想像してください。言語が異なるため、直接コミュニケーションは取れません。そこに必要なのが「通訳者」です。

AIモデルも同様の状況にあります。LLM(大規模言語モデル)は、学習データに含まれる知識の範囲内でしか回答できません。リアルタイムの天気情報・最新ニュース・企業データベースなど、外部にある情報やツールには直接アクセスできないのです。

MCPはその「通訳者」の役割を果たします。AIエージェントとさまざまな外部ツール・リソースの間に立ち、共通の言語(プロトコル)で双方向に通信できるようにします。

MCPはAIシステムにとってのUSB-Cだと考えることができます。

USB-Cが登場する以前、デバイスを接続するには機器ごとに異なるケーブルや規格が必要でした。USB-Cという共通規格が普及したことで、1本のケーブルでスマートフォン・ノートPC・ディスプレイなどさまざまなデバイスを接続できるようになりました。

MCPも同様に、1つの共通規格を提供します。AIアプリケーションはMCPという「ポート」を介して、データベース・ファイルシステム・Web API・コード実行環境など多様な外部ツールと接続できます。

LLMはテキストの生成に優れていますが、以下のような制限があります。

制限内容
知識のカットオフ学習完了後に発生した出来事を知らない
リアルタイム情報現在の天気・株価・ニュースにアクセスできない
外部システム連携データベースやAPIを直接操作できない
状態の保持ファイルへの書き込みなど、永続的な変更ができない

MCPはこれらの制限を補い、AIエージェントが現実世界のツールや情報と連携できるようにします。

MCPは以下の3つの要素で構成されます。詳細は各ページで解説します。

要素役割詳細
Hostユーザーに面したAIアプリケーションアーキテクチャ
ClientMCPサーバーとの通信を担うコンポーネントアーキテクチャ
Serverツール・リソースを提供する外部プログラムアーキテクチャ

また、MCPサーバーが提供できる機能は3種類あります。

機能概要詳細
ToolsAIが呼び出せる関数(処理・副作用あり)ケイパビリティ
Resources読み取り専用のデータ提供ケイパビリティ
Prompts事前定義されたプロンプトテンプレートケイパビリティ
  • MCPはAIモデルと外部ツール・リソースをつなぐ標準化されたプロトコル
  • 「通訳者」または「USB-C」のように、異なるシステム間に共通の接続規格を提供する
  • LLMの知識制限・リアルタイム情報の取得・外部システム連携という課題を解決する

Q: MCPはどの会社が開発しましたか?

A: AnthropicがMCPを開発し、2024年11月にオープンソースとして公開しました。現在はオープン規格として、さまざまな企業やコミュニティが対応ツールを開発しています。

Q: MCPを使うには何が必要ですか?

A: MCPクライアントを実装したAIアプリケーション(Claude Desktop、Cursorなど)とMCPサーバーが必要です。既存のMCPサーバーを利用する場合、追加のプログラミングなしにAIアプリから接続できます。

Q: MCPはAPI(Application Programming Interface)と何が違いますか?

A: APIは特定のサービスへの接続インターフェースを定義するものです。MCPはAIモデルとツール間の通信を標準化するメタプロトコルであり、MCPサーバーは内部でAPIを呼び出すことがあります。MCPはAPIを置き換えるものではなく、AIがAPIを利用しやすくする仕組みです。


このページへのリンク(英語): What is MCP?