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Python 環境構築 - pyenv のインストール

Python とは、AI・機械学習・データ分析・自動化スクリプトなど幅広い用途で使われるプログラミング言語です。2026年現在、AI ツールの多くが Python で動作しており、エンジニアリングの基礎スキルとして習得する価値があります。

このページでは、pyenv(Python のバージョン管理ツール)を使って Python を安全にインストールし、プロジェクト単位で管理する方法を説明します。

対象読者: Mac に Python をインストールしたい方(初心者歓迎)

学習時間の目安: 読了 10分 + 実践 15分

前提知識: ターミナルの基本操作(cdls など)

システム Python を使ってはいけない理由

Section titled “システム Python を使ってはいけない理由”

macOS には最初から Python がインストールされています(「システム Python」)。しかし、このシステム Python を直接使って開発することは推奨されません。

  • システム Python はOS内部のツールが依存しているため、改変するとOSの動作に影響する可能性があります
  • バージョンが古いことが多く、最新の機能やライブラリが使えません
  • 複数プロジェクトで異なるバージョンを使い分けることができません

pyenv は Node.js に対する nvm のような存在で、Python のバージョン管理ツールです。

  • 複数の Python バージョンを共存させられる
  • プロジェクト単位でバージョンを固定できる(.python-version ファイル)
  • システム Python に影響を与えずに開発環境を構築できる

Homebrew を使ってインストールします。

brew install pyenv

pyenv をシェルから使えるようにするため、設定ファイルに以下を追記します。

Zsh の場合(~/.zshrc):

export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"
export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"
eval "$(pyenv init -)"

~/.zshrc を開いて末尾に上記の3行を追加してください。

# テキストエディタ(nano)で .zshrc を開く
nano ~/.zshrc

ファイルを保存したら、設定を反映させます。

source ~/.zshrc

Bash の場合(~/.bashrc または ~/.bash_profile):

export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"
export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"
eval "$(pyenv init -)"

Step 3: Python をインストールする

Section titled “Step 3: Python をインストールする”

インストール可能なバージョンを確認し、Python をインストールします。

# 利用可能なバージョン一覧を確認(3.x 系だけ表示)
pyenv install --list | grep "  3\."

# Python 3.12 をインストール
pyenv install 3.12.0

# インストール済みバージョンの確認
pyenv versions

Step 4: グローバルバージョンを設定する

Section titled “Step 4: グローバルバージョンを設定する”

PC 全体で使用するデフォルトの Python バージョンを設定します。

pyenv global 3.12.0    # グローバルに Python 3.12 を設定
python --version       # 確認(例: Python 3.12.0)
pip --version          # pip の確認

pip は Python のパッケージマネージャーです。ライブラリのインストールに使います。

pip install requests            # requests ライブラリをインストール
pip install numpy pandas        # 複数パッケージをまとめてインストール
pip list                        # インストール済みパッケージの一覧
pip show requests               # 特定パッケージの情報を表示
pip uninstall requests          # アンインストール

仮想環境(virtual environment)とは、プロジェクトごとに独立したパッケージ環境を作る仕組みです。プロジェクト A と B でそれぞれ異なるバージョンのライブラリを使う場合でも、互いに影響しません。

# プロジェクトフォルダに移動
cd ~/projects/my-python-app

# 仮想環境を作成(.venv フォルダが作成される)
python -m venv .venv

# 仮想環境を有効化(macOS / Linux)
source .venv/bin/activate

# 有効化の確認(プロンプトの先頭に (.venv) が表示される)
# (.venv) user@hostname my-python-app %

仮想環境内でパッケージをインストールする

Section titled “仮想環境内でパッケージをインストールする”
pip install requests            # 仮想環境内だけにインストールされる
pip freeze > requirements.txt  # 依存関係をファイルに書き出す

他の環境で同じパッケージをインストールする

Section titled “他の環境で同じパッケージをインストールする”
pip install -r requirements.txt  # requirements.txt のパッケージを一括インストール
deactivate                      # 仮想環境を無効化(通常の Python 環境に戻る)

プロジェクト単位のバージョン固定(.python-version)

Section titled “プロジェクト単位のバージョン固定(.python-version)”

プロジェクトのルートフォルダに .python-version ファイルを作成すると、そのフォルダで自動的に指定したバージョンが使われます。

pyenv local 3.12.0    # .python-version ファイルを作成
python --version      # 3.12.0 と表示される

チームで .python-version をリポジトリにコミットしておくと、メンバー全員が同じバージョンを使えます。

  • システム Python は開発に使わず、pyenv でインストールした Python を使う
  • brew install pyenv でインストールし、~/.zshrc に設定を追記する
  • pyenv install 3.12.0 で Python をインストールし、pyenv global でデフォルトを設定する
  • プロジェクトごとに仮想環境(python -m venv .venv)を作成して使う

Q: python: command not found と表示される

A: pyenv の設定が ~/.zshrc に正しく追記されていない可能性があります。source ~/.zshrc を実行した後、pyenv versions で確認してください。設定が正しく追記されているか、次の3行があるかを確認します。

export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"
export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"
eval "$(pyenv init -)"

Q: python ではなく python3 と入力しないと動かない

A: macOS のシステム環境では python コマンドが Python 2 を指す場合があります。pyenv でグローバルバージョンを設定すれば(pyenv global 3.12.0)、python で Python 3 が動くようになります。

Q: 仮想環境を VS Code で使うにはどうすればよいですか?

A: VS Code の Python 拡張機能が仮想環境を自動検出します。プロジェクトフォルダを VS Code で開き、コマンドパレット(Cmd + Shift + P)から Python: Select Interpreter を選択して、.venv の中の Python を選んでください。