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Level 5: Architect — マルチステップシステムとサブエージェント

Level 4 でメモリを設計できるようになりました。次のステップは、複数の工程からなるタスクを Claude に一括で委任することです。「仕様確認 → 実装 → テスト → PR 作成」を 1 プロンプトで完結させるのが Level 5 のアプローチです。

対象読者: Context Engineering を理解しており、複数工程のタスクを Claude に一括で委任したい方。

学習時間の目安: 読了 25分 + 実践 40分


マルチステップワークフローとは

Section titled “マルチステップワークフローとは”

マルチステップワークフローとは、複数の工程を含むタスクを、逐次的な指示ではなく 1 つのプロンプトで委任する使い方です。

逐次指示(Level 1〜4 のやり方)

Section titled “逐次指示(Level 1〜4 のやり方)”
> 認証機能の要件を整理して
→ 整理する

> JWT トークンを発行する POST /auth/login を実装して
→ 実装する

> テストを書いて
→ 書く

> テストを実行して
→ 実行する

> PR を作成して
→ 作成する

5 回の往復が必要です。

1 プロンプト委任(Level 5 のやり方)

Section titled “1 プロンプト委任(Level 5 のやり方)”
> 以下を順番に実行してください:
>
> 1. src/routes/auth.py に POST /auth/login エンドポイントを実装する
>    (メールアドレス + パスワードで認証し、JWT トークンを返す)
> 2. tests/test_auth.py にテストを書いて pytest で実行する
> 3. すべてのテストがパスしたら git commit して PR を作成する
>    (ブランチ名: feature/auth-login)
>
> 完了条件が満たせない場合は、その時点で止めて報告してください。

Claude が自律的に各ステップを実行し、最終的に PR が作成されます。

タスクを 1 プロンプトで渡す際は、以下の 3 要素を明記すると Claude が迷わず動けます:

要素内容
ゴール最終的に何を達成するか「JWT 認証機能を実装して PR を作成する」
制約使うライブラリ・ファイルの場所・規約「python-jose を使う・型ヒントを必ず書く」
完了条件何をもって完了とするか「テストが全件パスすること」

複雑なタスクの前に、まず計画だけを立てさせると安全です:

> まず計画だけ立ててください。実装はまだしないでください。
>
> JWT 認証機能を実装するための計画を作ってください。
> 使用するライブラリ・実装するファイル・テスト方針を含めてください。

Claude の計画出力例:

## 実装計画: JWT 認証機能

### 使用ライブラリ
- python-jose: JWT トークンの生成・検証
- passlib: パスワードのハッシュ化

### 実装するファイル
- src/routes/auth.py — POST /auth/login エンドポイント
- src/services/auth_service.py — 認証ロジック
- src/schemas/auth.py — Pydantic スキーマ

### テスト方針
- 正常系: 正しいメールアドレス + パスワードで 200 + トークンが返る
- 異常系: 存在しないメールアドレスで 401 が返る
- 異常系: 間違ったパスワードで 401 が返る

この計画で進めますか?

「問題ありません。実装してください」と返すと実装が始まります。事前確認することで、方針のズレを実装前に修正できます。

サブエージェントとは、メインの Claude が別の Claude インスタンスを起動して、複数のタスクを並行して処理させる仕組みです。

調査タスクを順番に聞くと、1つ目の回答を待ってから2つ目を聞くという直列処理になります。サブエージェントを使うと複数の調査が同時に走り、まとめて報告されます。

サブエージェントを明示的に使う例

Section titled “サブエージェントを明示的に使う例”
> 以下を並行して調査してください:
>
> 1. このリポジトリで現在使われている認証の実装(もしあれば)
> 2. requirements.txt に python-jose と passlib がインストール済みかどうか
> 3. 既存のテストファイルの書き方パターン(フィクスチャの使い方など)
>
> 調査完了後、JWT 認証の実装方針をまとめてください。

3 つの調査が並行で走り、結果がまとめて報告されます。順番に聞くより大幅に速く、かつ Claude が既存コードのパターンを把握した上で実装方針を提案してくれます。


手を動かしながら学びたい場合は、チュートリアルを参照してください。

このレベルの実践チュートリアル →

Level 6: Systems Builder — ヘッドレス自動化とパイプライン